中学教科書改訂のポイント
昼間は寒さも少し和らいできました。最近は花粉も飛び始め、新型コロナ感染予防のマスクを二重にして防いでいます。こんにちは 理事長の尾川です。
前回は「始まった教育改革」の概要をお伝えしました。それに伴い今年は中学教科書の改訂が行なわれます。そのポイントを調べてみました。
【質的変化】:新しい教科書で注目すべきは質的変化・何を学ぶか、という各教科の内容の変化です。新しい教科書は「資質・能力の3つ柱」を育むための様々な工夫が凝らされています。一方、質・量ともに大きく変化しているのが英語です。今までと比べ、かなり難しくなっているようです。
1:全教科でページ数の増加、英語は質・量とも大幅にアップ。
2:丁寧なステップアップで「何を学び、何が出来るようになるか」が明確に。
3:学校・家庭での場面など、テーマで学びを実社会につなげる。
4:教科や学年を超えた様々なつながりを示し、円滑な学びを構築。
5:Webコンテンツが充実し、学びが教科書だけに帰結しない。
新しい教科書は「資質・能力の3つ柱」をバランス良く育むことを目的とした構成になっています。
【英語の改正ポイント】:目指すは「使える英語」英語4技能重視の方向に変化はありません。小学校から大学入試まで大きな変化が起こっている英語、高校卒業時の英語力を向上させるための教育改革が進行しています。4技能をバランス良く育成・評価し、生徒に「使える英語」を習得させるための改革です。また、今回の改定では最も変化のある教科ですが、英単語の数が増え、中学校で扱っていなかった表現や文法、テーマが目立ちます。内容が難しくなるだけでなく、小学英語との接続も注目です。
【国語の改定ポイント】:国語で学ぶのは言葉とそれを通して得られる正しい理解と、表現の仕方です。言葉が知識習得や思考の手段であり、全ての学習の基盤となるという認識に基づき「語彙」や「情報の扱い方」の学びについて従来の指導要領以上に具体的な内容が示されました。新しい教科書では「単元の目標」を達成するためにどうして、どのように注意して読むのかを最初に示すようになりました。学習中の単元でどのような過程を経て力を身につけていくのか、が明確になります。新設された「情報の扱い方」にも注目し、文章や資料の読み取りを扱うだけでなく、従来の文学的文章・説明的文章の内容を整理し、様々な観点から試みることを促し、より深い学びにつなげてます。
【数学の改定ポイント】:学習内容の理解と習熟度に加え、数学の学びで身につけた視点や対処法を学習や生活に生かしていくことができるよう、指導を進めることが求められています。数学的な見方、考え方を通して、資質・能力を育むことを目標としています。大きな変化は「データの活用」の内容で、これまで高校で扱われていた内容が含まれています。入試を意識した練習問題も組み込まれ、「思考力・判断力・表現力」を育む工夫が見られます。
各教科、ざっと見ても大きな変化になっています。前回でも述べましたが、この改訂で最も影響を受けるのは改訂教科書の授業を、1年間受けただけで高校入試を迎える新中3生です。
ラーニング・ワンでは中高大学の入試も終わり、全員が志望校に合格しました。受験生の皆さんは実によく頑張りましたね。
夢の実現に向け、スタートダッシュ!
[2021-02-22]